気持ちだけでは足りない

コンピューターやインターネットが普及し多くの人に利用されるようになった現代では、情報通信業界の仕事を選ぶ人が増えてきている。情報通信の業界は将来性もあり、この仕事を選ぶ志望動機としてはそれだけで十分である。情報通信業界で働く専門技術者として、システムエンジニアが活躍している。彼らの活躍に魅力を感じてこの仕事を選ぶことも選択のうちである。ただし、強い意思を持って仕事を選んでも、必ずしもその仕事に適性があるとは限らない。できるならば、システム開発のエンジニアに求められるスキルを身につけた上で、希望通りのやりがいある仕事ができる方が望ましい。

システム開発技術者として必要なスキルとして、抽象化に関する能力がある。物事を抽象的に把握したり、あるいは抽象的な概念を具体化できるかどうかが、システムエンジニアの仕事では求められる。プログラミング技術については、プログラマーの仕事で十分に足りる。しかしシステム開発の上位に位置するエンジニアは、システム設計の仕事にも従事することになる。システム開発の要件から、具体性あるコンピューターシステムを設計するスキルがなければならない。このようなスキルは、まずシステム開発でプログラマーとしてキャリアを積むことで身につける手段がある。そのため、システムエンジニアに至る前の段階として、プログラマーとしてシステム開発に携わることで次のステップを踏み出すことができる。